ページビューの合計

2021年2月17日水曜日

カムイサウルス 7000万年前





 

 昨日は北海道博物館に恐竜展覧会を観に行ってきた。

 カムイサウルス・ジャポニクスという、通称むかわ竜と呼ばれていた恐竜の実物標本が展示されていたのである。展覧会の会場に入るのは、事前にネットから予約していかねばならず、人数制限や時間制限もあったのだけれども、それでも大勢の親子連れなどが見学にやってきていた。去年は福井県の恐竜博物館にも行ってきた私としては、見逃すことはできない展覧会だった。

 以下はそのカムイサウルスのウィキの記載からの引用。
特徴
 カムイサウルスは全長8メートル程度で、ハドロサウルス科恐竜の中では平均的な大きさであるが、他の属と比較して体が細い。また発見された「むかわ竜」は成体の個体であるが、他のハドロサウルス科恐竜の成体は相対的に頭骨が長く伸びる一方、「むかわ竜」の頭骨は比較的高い[5]。
 頭頂骨はブラキロフォサウルスのものに類似しており、頭頂部には平たい鶏冠が存在した可能性がある。頸部は13個の頸椎から構成されている。その後方に並ぶ胴椎は第6胴椎と第12胴椎の神経棘が前傾しており、これはカムイサウルス独自の特徴である[注 5]。肩甲骨は後ろに向かって単調に幅が狭くなっており、ハドロサウルス亜科の特徴を示す[注 6]。上腕骨をはじめとする前肢はハドロサウルス科恐竜の中では細い部類に入る。上腕骨周囲長が25センチメートル、大腿骨周囲長が45センチメートルであることから、カムイサウルスが四足歩行をしていた場合の体重は5.3トンと推定される[注 7]。脛骨断面に見られる成長停止線が9本確認されたことから、既に成長過程で消失した停止線を加味し、「むかわ竜」死亡時の年齢は12,3歳と推定される。停止線の間隔から3,4歳で急成長し、7,8歳で成長速度が低下したことが読み取られている[5]。
(引用終わり)

 陸上の最大生物であるアフリカゾウの体重は7トンになるという。それに比べれば、恐竜であるこのカムイサウルスは5.3トンと小さい。5300kg。
 生物の体重の水分比率としては、6割か7割。今、カムイサウルスの6割が水だったとすると、
5300×0.6=3180kg=3.18×10/6グラム(10/6→10の6乗)
 この、カムイサウルスの水分に含まれる水分子の数は、
3.18×10/6÷18×6.02×10/23=1.063×10/29
 ほぼ、10の29乗個の水分子が、このカムイサウルスの中にあったことになる。
 ところで、地球上にある水分子の数は、10の47乗個である。
 私の体重は、80kg。水分はその6割として48kg。その中の水分子の数は、
4.8×10/4÷18×6.02×10/23=1.6×10の27乗個である。
 私の体の中の水分子のうちの何個が、7000万年前に生きていたこのカムイサウルスに「由来しているのか」は、以下の計算式で求めることができる。
1.6×10/27×10/29÷10/47
 結果は、1.6×10の9乗個 16,0000,0000 16億個である。
 16億個の水分子の体積は、
18×1.6×10/9÷(6.02×10/23)=4.8×10のマイナス14乗ミリリットル
 おそらく、霧で見ることのできる水蒸気の一粒どころか、全く目に見えないレベルの「体積」である。しかしそれでも、このカムイサウルスが生きて動いていたときに身体に含まれていた水分子のうちの、16億個が、今の私の身体の中にあるだろう(7000万年も経っていれば、十分に均等に拡散されているだろうから)ことは、「事実である」。
 水という分子だけではない、その他の、炭素や硫黄やリンやその他の原子も、少しはこのカムイサウルスの中にかつて存在していたものが、今、私の身体の中に含まれているだろう。
 物質は旅を続ける。
 時にはカムイサウルスとなり、時にはイエスキリストとなり、時には楊貴妃となり、そして